師走,衣(ころも)のまほろば「藤の郷」

2009年11月、平成21年度京都府地域力再生プロジェクト支援事業の認定を受け、藤の郷が開園して、早9年という歳月が経ちました。

上世屋の藤織り伝承者であった光野タメさんお墨付きの「赤フジ」の苗木が見事に成長して、今年初めて60本の藤づるを伐ることができました。

思えば20年も前のことでしょうか。沖縄の平良敏子先生の講演会で「屋敷内に糸芭蕉を植えて肥培管理をし、素晴らしい芭蕉布をつくりたいという夢を追いかけています」というお話にものすごい感動を覚えました。

ここ数十年来、山野の環境変化のせいか強い生命力を持っている藤も採取がなかなか難しく、また良い繊維が採れなくなっています。

当時足利フラワーパークの園長でいらっしゃった塚本こなみ先生が「基本的には昔の山野をここに再現したらいいのよ」とサラリとおっしゃった言葉を時々思い出しながら、来年もまた元気よく芽吹くことを願い、先日24日も息子の充保と二人で藤の手入れをしていました。

年の瀬も押し迫って参りましたが、今年一年大変お世話になりありがとうございました。

来年も皆々様にとって良い年でありますようにお祈りしながら、今年最後のブログと致します。

小石原 将夫

 

沖縄の糸芭蕉(2018年11月27日)

塚本こなみ先生の講演会(2016年3月11日)

藤の郷(2018年12月24日)